親父のためにダイニングセットを一新 床座から椅子座へ

親父について

これまでずっと座卓を囲んだ「床座」で暮らしていたのですが、テーブルとイスの「椅子座」に変えました。
変更するにいたったいきさつをご紹介します。

ウチの居間はずっと床座でした

みなさんの家の居間は、「椅子座」「床座」のどちらですか?
ウチの居間は、僕がものごころついた時からずっと床に座る「床座」で、寝るときもベッドではなく布団。家全体を見わたしても床に座る空間が比較的多いウチです。

親父が介護認定を受けたとき、両足にしびれのある状態では床から立つことが大変ということで、寝室はレンタルの介護用ベッドに変更して、布団からベッドになりました。居間では「座椅子」を使って、床から立ち上がる必要がないようにしていました。
最近の愛用品は、ガタイのいい親父でもゆったり座れるような幅の広い籐製の座椅子です。

座椅子から一度で立てないことが…

先日、玄関のあがりかまちを上がるのがツラくなってきたということで踏み台を自作して対応しましたが、座椅子から立ち上がるのもツラくなってきたようです。
特に感じるのは晩酌のあとです。いつもは「よっこらせ」なんて言いながら立ち上がるんですが、お酒が入るとバランスが悪くなるのか、重心を足の方にうまく移せなくて座椅子から立ち上がるのに失敗することが出てきました。まったく立ち上がれなくなるわけではなくて、二度目は立ち上がれます。
要は「一度で立てないことがたまにある」という状況です。

ケアマネジャーさんにも相談してみて、「低いイスより高いイスから立つ方が負担が少ない」「いちばん多く使うイスは負担が少ない方がイイ」ということで、思い切って居間を「椅子座」の空間に変えることにしました。

ダイニングセットを選定

選定するダイニングセットの条件としては
 ・天板が今の座卓と同じくらい(130cm×80cm)
 ・脚がしっかりしている(細くない)
 ・和室にあう色
 ・あんまり高価じゃない
このあたりを考慮して調べてみたところ、ちょうど良さそうなダイニングセットを見つけました。

天板が縦横それぞれ5~10cmほど広いくらいで、脚はしっかりめ。色はブラウンを選んだので和室にあいそうですし、価格もそこそこ。条件ピッタリでした。

さっそく配置してみる

注文した時には「入荷待ち」だったこともあって、約2週間ほどで届きました。

ダイニングセット到着時の写真

大きな箱が3つ。下の広い箱にはテーブル、上の大きな箱にはイス2脚、細長い箱には長椅子が、それぞれ入っていました。イス2脚は完成品で、テーブルと長椅子は天板と脚が別になっているので組む作業が必要です。
さっそく組み立ててみます。 ネジでとめるだけなので非常にカンタンで、30分もかからずに完成しました。
さっそく配置してみたところ、こんな感じになりました。

ダイニングセット組立後の写真

使ってみて感じること

人生初の「椅子座」居間での生活を数日おくってみて、いちばん感じたことはというと

 ちょっと疲れた時に横になれない

これはとても不便ですね。「ダラダラしてちゃダメ」と言われればそれまでですが、何か代替手段を考えないといけないなぁと感じています。

あとは、

 物を置くのに床面を使えない

「床座」ではちょっと物を置いておきたいときに周りの床面に置くことがあったのですが、「椅子座」だとそれができないので、これも不便ですね。これは、何とかして代替場所を考えたいです。

あともうひとつは

 寒い…

床にはじゅうたんを敷いています。「床座」だと触れている面積が広いのですが、イスの場合はじゅうたんに触れているのは足の裏だけ。なので、体感として「寒い」です。
これについては、ひざ掛け用の毛布を常備することにしました。真冬だとどうかわかりませんが、今の季節であれば何とかしのげそうです。

まとめ

高齢者のためのバリアフリーとして「段差をなくす」という方法があります。確かに段差がなくなることで「つまずく」心配がなくなるというメリットの一方で「足をあげる運動」の機会が失われてしまうために筋力が落ちてしまう可能性がある、というデメリットも考えられます。
今回の件も同様で、「椅子座」に変えることで「立ち上がることが楽に」なるというメリットの一方で、「低い位置から立ち上がる」機会を奪うことになるので、それによって足の筋力が落ちてしまう可能性が考えられるので、とても心配です。

ただ、認識しているデメリットには対応策を講じることができます。認識していなかったとすれば対応することすら考えないわけですから、これは大きな違いです。当面は「歩く機会を増やそう」と話しています。運動の機会を歩くことで補って、少しでも下半身強化の運動を増やせればと考えています。
正直なところ、何が正しい方法なのかはわかりません。手探り状態ではありますが、より良い方法を探し続けなければいけませんね。